どうして僕は運がいいの?
家族みんなで夕食を囲んでいた時の事、私と妻との間で療育についての話が出ました。
私たちの息子は療育環境においてものすごく恵まれているという話です。
息子の異変に気付き、診断を受け、軽度の知的障害を伴う自閉スペクトラム症ということが発覚し、療育施設に通うことになりました。その療育施設の先生方の多大なる支援、また、障害があるということを理解したうえで受け入れてくれた幼稚園の先生方のサポートのおかげで、スムーズに小学校に進学することができました。また先天性の奇形があるため、数度の手術。その手術がまた技術的に難しいと言われている手術だったのですが、良い先生に巡り合えて何とか乗り越えることができました。
私は仕事柄、転勤があり、今現在住んでいる地区に転居してきたときには、正直がっくりしていました。その理由は、決して都会とは言えない田園風景の素晴らしい地域。夕暮れにはカエルの大合唱。そして高速道路へのアクセスも悪く、出かけるにしても結構な時間をかけないといけないようなところなんです。しかし、療育ということを主におくと、とても素晴らしい環境だったんです。これを運がいいというのでしょうか。
そういう話をしたときに私が「いやぁ、本当に次男くんは運がいいねぇ。」と小さな声で独り言のように言いました。すると、次男が、「ぼくはどうして運がいいの?どうしたらもっと運がよくなるの?」と聞いてきました。テレビ見てたくせによく聞こえたな!?とビックリしましたがww。
「運」という言葉をちゃんと理解して聞いてきているのかはわかりませんでしたので、私はできるだけ次男が分かるようにこう答えました。(頭の悪い私が知恵を振り絞って出した内容です。ご了承ください。)
「運がいいっていうのは、いいことがたくさん起こることなんだよ。次男くんが運がいいのは、いつもにっこり笑顔でいるからなんだよ。運を持ってきてくれる神様は笑顔が好きなんだよ。だから、次男くんが笑顔でいることで、みんなをうれしいなぁとか、たのしいなぁっていう気持ちにしてあげると、神様がもっともっと次男くんにいい運をもってきてくれるんだよ。でも、悲しい時とか苦しい時はちゃんと周りに言わないといけないよ。我慢して笑顔でいても神様は嬉しくないからね。」と。
次男は話を理解してくれたかどうかはわかりませんが、翌日も相変わらずの良い寝起きで「おはよー」と笑顔で挨拶してくれてます。
斎藤一人さんは、
「人の心が軽くなる、人の心が明るくなる、要するに人に喜ばれることをすると、人間力というのがどんどんついてくる。これが世間で言う徳を積むってことなんだよ。」
「そしてこの徳を積むにはね、見返りを求めずに喜びの種を蒔くのが一番いいんだよ。そうしているうちに運が良くなっていくの。これが運が良くなるためのマスターキーなんだよ。」ということをおっしゃっています。
次男は誰からも教わることなく「笑顔」言い換えれば「顔晴る(がんばる)」という行動で自分の周りを幸せな気持ちにしているのかもしれません。そしてその行動には見返りを求める事はまったくない。結果として運が良くなる。
なんてすごいことだろうか。何十年も年齢が離れている子供に教わることもたくさんあるもんだとしみじみ思いながら、今宵も焼酎をグイっと飲んで笑顔になるオッサンでした。
※「次男くん」は実名を伏せるためにこのように記載してます。ご了承ください。
今日のちょっと一息
「幸福になりたいなら人を喜ばすことを勉強しよう。そうしよう。」